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HP OpenVMS V8.3-1H1 for Integrity Servers: インストレーション・ガイド第4章 OpenVMS オペレーティング・システムをアップグレードするための準備 |
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目次 この章では,アップグレードを開始する前の準備作業について説明します。また,4.1 項 に,この章で説明する作業の実施を確認するためのチェック・リストが示してあります。 システムのアップグレードを実施する前に,表 4-1 のチェックリストを使用して,必要な作業をすべて確実に実施してください。 表 4-1 アップグレード前のチェックリスト
この章に記載してある情報の他に,情報源として次のドキュメントやマニュアルを参照する必要がある場合もあります。 OpenVMS V8.3-1H1 のドキュメント
OpenVMS V8.3 のドキュメント以下のドキュメントに記載されている情報は,上記の OpenVMS V8.3-1H1 ドキュメントで置き換えられている部分を除き,引き続き有効です。
以前のバージョンの OpenVMS のドキュメント以下のドキュメントに記載されている情報は,上記の OpenVMS ドキュメントで置き換えられている部分を除き,引き続き有効です。
この節には,アップグレードの成否に関係する重要な情報が記載してあります。アップグレードを開始する前に,ここに記載してある警告,制約,および注意に目を通してください。
弊社のソフトウェア・ライセンスを購入すると,その製品の現行バージョンまたは購入時点での過去のバージョンを使用する権利が与えられます。
アップデート・ライセンスが必要な場合は,弊社の営業担当にお問い合わせください。 アップグレード中に,オプションの OpenVMS ネットワーク・ソフトウェア (DECnet または TCP/IP) や DECwindows/Motif GUI をインストールしないように選択すると,それらの製品はアップグレード・プロシージャによって,システム・ディスクから削除されます。 OpenVMS を HP SIM のプロビジョニング機能でインストールすると,TCP/IP Services for OpenVMS は自動的にインストールされます。
回避策をとらない限り,OpenVMS 修正キットによって filename.type_OLD の名前でアーカイブされたファイルは,アップグレード中に削除されてしまいます。これらのファイルが削除されるのを回避するには,アップグレードの前にファイル名を変更します。またこれ以外の方法として,6.4.4 項で説明してあるように,アップグレード中のプロンプトに順次応答することで,削除を回避することもできます。 この節では,システム・ディスクをアップグレードするための準備について説明します。実施する作業は次のとおりです。
システム・ディスクのディレクトリ構造が変更されていると,アップグレード・プロシージャは正しく動作しません。アップグレードを行う前に,システム・ディスクを標準のディレクトリ構造に戻してください。 OpenVMS のアップグレード・プロシージャは,[VMS$COMMON...] ディレクトリ内に新しいファイルとディレクトリを用意します。特殊な保護やアクセス制御リスト (ACL) がある場合,現在のセキュリティ環境を再確立するためには,その保護や ACL を再度適用する必要があります。セキュア環境の作成と維持についての詳細は,『OpenVMS システム・セキュリティ・ガイド』を参照してください。 アップグレードを成功させる条件の 1 つは,すべてのシステム・ルートにある SYSCOMMON ディレクトリが VMS$COMMON ディレクトリの別名 (またはハード・リンク) になっている,ということです。この条件が満たされているかどうかをチェックするには,アップグレード対象となるシステム・ディスクからブートした後,次の 2 つのコマンドを実行してファイル識別子を表示し,それらがすべて同じであることを確認します。
アップグレードの対象となるシステム・ディスクからブートしなかった場合は,アップグレードの対象となるシステム・ディスクをマウントした後,上記のコマンドでそのデバイス名を指定します。たとえば,アップグレードの対象となるシステム・ディスクを DKA100 にマウントした場合は,次のようなコマンドを実行します。
最初のコマンドからは,1 つのファイルだけがリストに表示されます。2 番目のコマンドからは,そのディスク内にあるシステム・ルートごとに,対応するファイルが 1 つずつ表示されます。表示されたすべてのファイルについて ID が同じであるかどうかをチェックし,その結果に応じて次のように対処します。
ANALYZE/DISK_STRUCTURE コマンドを使用してシステム・ディスクの整合性をチェックし,問題があれば修正します (このコマンドについての詳細は,『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル (上巻)』を参照してください)。手順は次のとおりです。 アップグレードにはディスク・スペースが必要ですが,そのブロック数を前もって予測することは簡単ではありません。必要となるブロックの数は,ターゲット・ディスクにある既存ファイルの数と,アップグレード中に選択するコンポーネントの数に左右されます。ここでは,その予測に役立つ情報を示します。
利用可能なスペースがシステム・ディスクにどれだけあるかを確認するには,次のコマンドを実行します。
登録ファイルと AGEN$INCLUDE ファイルがシステム・ディスク以外のディスクに置いてあると,アップグレード・プロシージャでは,それらのファイルを見つけることができません。その理由は,アップグレードでは他のディスクがマウントされないからです。また,それらのファイルを指すように設定されていた論理名も,アップグレードの間は,未定義の状態になってしまいます。この項では,登録ファイルと AGEN$INCLUDE ファイルをアップグレード・プロシージャで利用できるようにする方法を説明します。 OpenVMS では,一部のシステム・ファイル (主に登録ファイルなど) をシステム・ディスク以外のディスクへ再配置することができます。そのような再配置を行う場合は,対象となるファイルを他のディスクへコピーするとともに,論理名を定義します (論理名の定義方法は,SYS$MANAGER:SYLOGICALS.TEMPLATE ファイルに記載されています)。論理名は SYS$STARTUP:SYLOGICALS.COM で定義します。 OpenVMS オペレーティング・システムのメディアからブートしたシステムでは,再配置されているファイルを指す論理名が定義されていないので,それらのファイルがあるディスクもマウントされません。そのため,それらのファイルへアクセスできなくなって,アップグレードの結果が正しくなかったり不完全になったりする可能性があります。また,アップグレードがエラーなしで完了しても,本来の場所に存在すべきファイルが存在しないということもありえます。 システムをアップグレードする前に,そのシステムで定義されている論理名をチェックしてください (再配置されていないファイルについては対応する論理名が定義されていない場合もありますが,問題はありません)。表 4-2 に,論理ファイル名と,それが指し示す場所およびファイル名との対応関係を示します。指し示す場所やファイル名がこの表と一致していない論理名が見つかった場合は,そのファイルをデフォルトの場所と名前に戻してください。システムがシステム・ディスク以外の場所にあるファイルを参照しないようにするには,関連付けられている論理名を削除するか (DCL の DEASSIGN/SYSTEM/EXEC コマンドを使用),またはオペレーティング・システムをシャットダウンして,オペレーティング・システムのメディアからリブートします。 アップグレードが完了した後でオペレーティング・システムをブートする前に OpenVMS オペレーティング・システムのメニューにある DCL オプション (8) を使用すれば,システム・ディスクへ移動したファイルを,システム・ディスク以外の元の場所に戻すことができます。
表 4-2 論理名と,登録ファイルの場所および名前との関係
追加パラメータの設定が定義されているファイルを AGEN$INCLUDE 機能で SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT にインクルードしている場合は,そのインクルード・ファイルがシステム・ディスクに存在しているかどうかをチェックし,存在していなければ,アップグレードの前に次の手順を実行します。
移動したファイルは,アップグレードが完了した後で元の場所に戻すことができます。元の場所へ戻したら,必ず SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT 内の AGEN$INCLUDE エントリを再設定してください。 システム・パラメータを検証 (および必要に応じて変更) します。 システム・パラメータの検証と変更については,『OpenVMS システム管理者マニュアル (下巻)』を参照してください。 アップグレードが始まると,AUTOGEN はパラメータの最初の値をデフォルトに基づいて生成します。 しかし GETDATA フェーズに入ると,AUTOGEN はそのパラメータの値を, SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT に格納されているエントリに基づいて変更します。 また,AUTOGEN は AGEN$FEEDBACK.DAT ファイルに格納されているフィードバック情報を分析して,そのデータが正しければ,関連するパラメータの値をそれに応じて調整します (AUTOGEN は,システムが起動されてから 24 時間以上経過していて,フィードバックの日からまだ 30 日経過していなければ,そのデータを正しいと見なします)。 フィードバック・データが最新になるようにするには,4.6 項の手順に従ってください。
アップグレードを以前実施したシステムには,そのときに新しく生成した SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルが存在します。このファイルにはコメントが含まれています。また,アップグレード中に生成されたエントリが重複している可能性もあります。そのため,同じシステムを再度アップグレードすると,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT が必要以上に大きくなって,内容も分かりにくくなります。したがって,アップグレードを再実行する場合は,その前に SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT を編集して,内容を整理するようお勧めします。
システムをアップグレードする前に,新しい AGEN$FEEDBACK.DAT ファイルを用意するようお勧めします。このファイルは SYS$SPECIFIC:[SYSEXE] の中,つまり,[SYSx.SYSEXE] (x はルートを表す値で,たとえば SYS0,SYS1 など) にあります。OpenVMS Cluster システムでは,各ノードの SYS$SPECIFIC ディレクトリにこのファイルがあります。アップグレードした後にシステム (またはクラスタ内の各システム) をリブートすると,AUTOGEN が実行されます。AUTOGEN では,新しい AGEN$FEEDBACK.DAT ファイルが存在するとそれを使用し,そのファイル内のデータに基づいて,実際のアプリケーションやワークロードを反映した値をシステム・パラメータに設定します。
システムに AGEN$FEEDBACK.DAT ファイルが存在しない場合は,システムが通常のワークロードで動作しているときにそのファイルを作成するようお勧めします。ただしデータの信頼性を高めるために,このファイルは 24 時間以上動作しているシステムで 30 日以内に作成してください。次のコマンドを実行します。
このコマンドは処理が瞬時に行われるので,システムの性能に影響を与えることはありません。 なお,SYS$SYSTEM:SHUTDOWN.COM プロシージャを実行する際に SAVE_FEEDBACK オプションを指定することもできますが,取得したデータにシステムの通常のワークロードが十分に反映されている保証はありません。
シャドウ・システム・ディスクにアップグレード対象のオペレーティング・システムがあると,そのままではアップグレードできません (アップグレードを試みても失敗します)。アップグレードするには,システム・ディスクのシャドウイングを前もって無効にするとともに,他の前処理も行う必要があります。 シャドウイングを無効にしたターゲット・ディスクは,いくつかの方法で作成できます。ここでは,マルチ・メンバ・シャドウ・セットから既存のシャドウ・システム・ディスクを 1 つ選び,そのディスクのシャドウイングを無効にして,アップグレードのターゲット・ディスクとして使用する方法を説明します。 比較的規模の大きな構成で,しかもそのディスクへ物理的にアクセスできるという環境では,シャドウ・システム・ディスクのコピーを作成して,それをターゲット・ディスクとして使用することもできます。シャドウイングのコマンドまたは BACKUP コマンドを使用してコピーを作成する方法と,ボリューム・シャドウイングを無効にする方法については,『Volume Shadowing for OpenVMS 説明書』を参照してください。 アップグレードを行う場合は,システムがアップグレード対象のディスクからデフォルトでブートするように設定しておく必要があります。 OpenVMS I64 システムの場合は,OpenVMS I64 Boot Manager ユーティリティ (SYS$MANAGER:BOOT_OPTIONS.COM) を使用して,マルチ・メンバ・シャドウ・セット内のシャドウ・システム・ディスクを EFI のブート・デバイス・リストとダンプ・デバイス・リストに追加しておくことをお勧めします。またその場合に必ずすべてのメンバを,両方のリストに追加してください。ブート・オプションの設定と,このユーティリティの使用方法についての詳細は,A.5.2 項を参照してください。 既存のシャドウ・システム・ディスクを 1 つ選んで,シャドウイングを無効にしたディスクにするには,以下の手順を実行します。
以上の手順が完了すれば,シャドウイングを無効にしたシステム・ディスクが作成されて,アップグレードに使用することができます。 システム・ディスクは必ずバックアップすることを強くお勧めします。また可能な限り,バックアップ・コピーもアップグレードしておくことをお勧めします。バックアップをとっておけば,問題が発生したときにそのバックアップをシステム・ディスクとして使用することで,運用を継続することができます。
システム・ディスクをバックアップするには,以下の手順を実行します。
オペレーティング・システムのメディアを使用しない方法やバックアップ操作などに関する詳しい説明は,付録 E を参照してください。Backup ユーティリティについての詳細は,『HP OpenVMS システム管理ユーティリティ・リファレンス・マニュアル (上巻)』を参照してください。 |
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