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HP LaserJet IIID,その他いくつかのHP LaserJet プリンタは,内部的に物理シートを数えるのではなく,イメージ処理されたページを数えます。したがって,トレーラ・ページの"Sheets printed"のデータは,処理されたイメージの数を反映します。たとえば,バースト・ページとトレーラ・ページが有効で,
/PARAMETERS=(SIDES=2)を指定した6ページのプリント・ジョブは, 5 ページしか印刷されていない場合でも "Sheets printed"は 8 ページと表示されます。
10.18 HP LaserJet IIISiプリンタ
10.18.1 ネイティブなPCLジョブにおける不正確な用紙枚数
HP LaserJet IIISiプリンタは,ネイティブなPCLファイルの印刷時に用紙の枚数を数えません。トレーラ・ページとOpenVMSアカウンティング・システムのいずれにおいても,ジョブの終わりに報告される枚数は,ジョブ・セパレータ・ページのように, PostScriptモードで印刷された用紙のみです。現在のところ対処法は報告されていません。
10.18.2 両面印刷時の不正確な用紙枚数
HP LaserJet IIISiプリンタは,用紙の枚数について, 第 10.17.2 項 と同じように動作します。
10.19 HP LaserJet 4SiMXプリンタ
10.19.1 両面印刷時の不正確な用紙枚数
HP LaserJet 4SiMXプリンタは,用紙の枚数について, 第 10.17.2 項 と同じように動作します。
10.20 HP LaserJet 5Mプリンタ
10.20.1 給紙トレイ選択時の問題
DCPSは,HP LaserJet 5Mについて, INPUT_TRAYパラメータの明示的な値を無視して,他の給紙トレイの用紙を使用することがあります。 DCPSはまた,トレイ 1が空の場合,それが標準トレイであっても TRAY_1が利用可能でないと報告することがあります。
これらの問題はともに,対象のトレイが空かそれ以外の理由で利用できない場合に,プリンタが他の給紙トレイを選択しようと試みることに関連しています。これらの問題を回避するには,HP 5Mコンソールを使用して,トレイ 1が"カセット"であることを指定し,利用可能な給紙トレイのうち,1つを除く他のトレイを全部ロックアウトします。詳細については,プリンタのユーザ・マニュアルを参照してください。
10.20.2 両面印刷時の不正確な用紙枚数
HP LaserJet 5Mプリンタは,用紙の枚数について, 第 10.17.2 項 と同じように動作します。
10.21 HP LaserJet 5SiMXプリンタ
10.21.1 次のトレイへのジョブ・トレーラ・ページ印刷
ネットワーク管理者が,プリンタに付属の管理ソフトウェアを使用して,メールボックス・トレイを"ジョブ・セパレータ・モード" にすると,DCPSジョブ・ログ・ページおよびトレーラ・ページは,ジョブの他の部分とは別に,次のトレイに印刷されます。
10.21.2 用紙に対するメモリ不足: 利用不能なトレイ
現在のメモリ構成では印刷することができない用紙サイズが給紙トレイに装着された場合, DCPSはトレイが利用不能であると報告します (メモリの必要条件については,HP5SiMXのユーザーズ・ガイドを参照してください)。
10.21.3 用紙に対するメモリ不足: サポートされない両面印刷
現在のメモリ構成では両面印刷することができない用紙サイズが給紙トレイに装着された場合, DCPSは両面印刷がサポートされていないと報告します (メモリの必要条件については,HP5SiMXのユーザーズ・ガイドを参照してください)。
10.21.4 両面印刷時の用紙枚数の誤り
HP LaserJet 5SiMXプリンタは,用紙の枚数について, 第 10.17.2 項 と同じように動作します。
10.22 HP LaserJet 2100 および 2200
10.22.1 メディア・サイズを選択できない
HP LaserJet 2100 および 2200 プリンタでは,トレイ内の用紙のサイズを検出できません。このため,これらのプリンタで DCPS を使用する場合には,次の制限事項があります。
誤ったサイズの用紙に印刷するのを防ぐには,省略時の用紙サイズのトレイを「ロック解除」し,他のすべてのトレイを「ロック」してください。
10.22.2 キューの起動に関する問題
このシリーズの一部のモデルでは, DCPS ジョブの起動が許されないことがあります。この問題を解決するには,プリンタを PostScript モードにするか, DCPS の PostScript 同期を抑制します。詳細は, 第 11.1.1 項 を参照してください。
10.23 HP Color LaserJet 5500
10.23.1 キューの起動に関する問題
このプリンタは,ファームウェアが古いとジョブ開始時の DCPS 同期要求に応答しません。このため,プリンタのファームウェアのバージョンを 20030605 04.016.2 以上に上げてください。そうしないと DCPS ジョブが開始されません。
ファームウェアをアップグレードしない場合は,これらのプリンタのキューが起動される前に DCPS$queuename_NO_SYNC 論理名を定義しなければなりません。また,プリンタの PERSONALITY 設定に PS (PostScript) を設定することもお勧めします。ただし,プリンタの PERSONALITY に PS (PostScript) を設定するだけでは,このプリンタの問題は解決しません。
10.24 HP LaserJet 4000,4050 および 5000
10.24.1 最小のファームウェア・バージョン
DCPS から HP LaserJet 4000 または 5000 プリンタを使用するには,プリンタでファームウェア・バージョン 19980714 MB3.68 以上を使用している必要があります。 HP LaserJet 4050 プリンタを使用するには,プリンタでファームウェア・バージョン 19991030 MB6.30 以上を使用することをお勧めします。古いバージョンのファームウェアでは,DCPS ANSI トランスレータの使用時に,印刷誤りや,文字が印刷されないといった問題が生じることがあります。特に,ランドスケープ方向や NUMBER_UP でジョブを印刷する際にこのような問題が生じることがあります。このファームウェア・バージョン番号は,プリンタの構成ページに Firmware Datecode として表示されます。
プリンタでこれより古いバージョンのファームウェアを使用している場合は, HP に連絡して適切なバージョンを要求してください。新しいファームウェアは,SIMM として送付され,プリンタに装着するようになっています。
10.25 HP LaserJet 4200 および 4300
10.25.1 キューの起動に関する問題
これらのプリンタは,ジョブ開始時の DCPS 同期要求に応答しません。このため,これらのプリンタへのキューが起動される前,または DCPS ジョブが開始される前に, DCPS$queuename_NO_SYNC 論理名を定義しなければなりません。詳細は, 第 11.1.1 項 を参照してください。
また,プリンタの PERSONALITY 設定に PS (PostScript) を設定することもお勧めします。ただし,プリンタの PERSONALITY に PS (PostScript) を設定するだけでは,このプリンタの問題は解決しません。この問題は,プリンタ・ファームウェアの将来のバージョンで解決される予定です。
10.25.2 日本語フォントについて
別売の日本語 PostScript フォント DIMM を追加することにより,これらのプリンタで日本語を含んだテキストを印刷することができます。フォント DIMM の入手方法については,弊社営業所/各支店までお問い合せください。
10.26 HP LaserJet 8000,8100 および 8150
10.26.1 オプションのメールボックス
HP LaserJet 8000 プリンタのオプション設定に応じて,DCPS は,このプリンタのオプション・メールボックス・ビンに,1 から 5,1 から 7,または 1 から 8 のいずれかの番号を付けます。これは,ビン側面のプラスティックに刻印された数字に一致します。これに対し,プリンタのコンソールでは,これらのビンに 2 から 9 の番号を付けて参照します。使用しているプリンタ・モデルの番号付け,および異なるオプションと構成によるトレイの目的についての詳細は,『HP LaserJet User Guide』を参照してください。
10.26.2 キューの起動に関する問題
このシリーズのいくつかのモデルでは,DCPS ジョブを開始できないことがあります。この問題を解決するには,プリンタを PostScript モードに設定するか,または DCPS の PostScript の同期化を抑制します。詳細については,
第 11.1.1 項 を参照してください。
10.26.3 最小のファームウェア・バージョン
DCPS から HP LaserJet 8000 プリンタを使用するには,プリンタでファームウェア・バージョン 19980610 MB4.28 以上を使用している必要があります。このファームウェア・バージョン番号は,プリンタの構成ページに Firmware Datecode として表示されます。
プリンタでこれより古いバージョンのファームウェアを使用している場合は, HP に連絡して適切なバージョンを要求してください。新しいファームウェアは,SIMM として送付され,プリンタに装着するようになっています。
10.27 HP XL300プリンタ
10.27.1 通信に関連する問題
XL300プリンタが,XL300プリンタに印刷されるファイルに,クイック・サクセションから返された複数のユーザ・データ・メッセージが含まれている場合,メッセージの一部が失われたり,誤って返されたりすることがあります。また,場合によっては,DECprint Supervisorが返すメッセージが誤って伝達されることがあります。これにより,ユーザの端末に誤ったメッセージが返されます (/NOTIFYが設定されている場合)。そうでない場合,ジョブは正しく印刷されます。
10.28 Lexmark Optra Rt+プリンタ
10.28.1 トレイのリンクとINPUT_TRAY
プリンタ・コンソールによってトレイのリンクが有効になっている場合,リンクされたトレイは, INPUT_TRAYパラメータを使用して個別に選択することができません。 INPUT_TRAYパラメータでリンクされたトレイを指定すると,それ自体のアルゴリズムに従って,リンクされたトレイのいずれかが選択されます。
10.29 Lexmark Optra S,Optra T および T シリーズ
10.29.1 キューの起動に関する問題
Lexmark Optra S,Optra T および T シリーズのいくつかのモデルでは, DCPS ジョブを開始できないことがあります。この問題を解決するには,プリンタを PostScript モードに設定するか,または DCPS の PostScript の同期化を抑制します。詳細については,
第 11.1.1 項 を参照してください。
10.30 Tektronix Phaser
10.30.1 プリンタ構成の設定
DCPS から Phaser プリンタを使用する場合は,次の AppSocket 設定を変更する必要があります。
AppSocket 設定 | 値 |
---|---|
Interpreter または Language | PostScript |
Filtering | Interpreter-Based |
10.31 Xerox Phaser 4500,6250,7300,7750 および 8400
10.31.1 サポートするプロトコル
TCP/IP 経由でこれらのプリンタに出力する場合は LPD プロトコルを使用してください。これらのプリンタは DCPS にジョブ終了情報を返さないため, Raw TCP プロトコルを使用することはできません。 Raw TCP 経由のジョブは出力時にストールし,最終的にホールド状態になります。
この章では,次に示すようなプリンタ・システムで発生したエラーを診断し,問題を解決するための方法について説明します。
PRINTコマンド行に/NOTIFY修飾子を指定した場合には,プリンタで問題が発生すると,情報がユーザのターミナルに表示されます。この情報が問題の原因を示すこともあります。
また,プリント・ジョブから出力されるジョブ・トレーラ・ページも確認してください。このページには,印刷中に作成されたメッセージの一部が出力されます。プリント・ファイルに問題がある場合には,ファイル・エラー・ページに示されます ( 第 6.7 節 を参照)。
プリンティング・システムで問題が発生した場合には,コンソールの出力またはOPERATOR.LOGファイルを調べ,オペレータ通信マネージャ(OPCOM)メッセージが出力されていないかどうかを確認してください。ターミナルでOPCOMが実行されていない場合には,REPLY/ENABLEを使用して PRINTERメッセージとCENTRALメッセージを有効に設定してください。その後,シンビオントを再起動し,ジョブを再度印刷します。このようにすれば,関連メッセージを確認できます。この操作を実行するには,OPER特権が必要です。プリンタ・メッセージについては『 DCPS ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
11.1 raw TCP/IP プリンタで出力できないときの処置
11.1.1 raw TCP/IP または LAT キューでのジョブの "Starting" 状態
ほとんどのプリンタは DCPS ジョブの冒頭で PostScript 同期化コマンドに応答しますが,応答しないプリンタもあります。あるキューのすべてのジョブが Starting 状態のままの場合には,次のいずれかの処置を講ずる必要があります。
11.1.2 raw TCP/IP キューでのジョブの "Starting" 状態
raw TCP/IP 接続を使用する DCPS キューを設定する際にプリンタに不正な TCP ポート番号を指定した場合,そのキューに出力したプリント・ジョブは "Starting" 状態のままとなります。これは,DCPS がネットワーク障害とプリンタのビジー状態あるいはオフライン状態を区別できないため, DCPS がユーザによる不正なポート番号指定であるかどうかを判断することができないことが原因です。
これ以外の理由によっても raw TCP/IP キュー内のプリント・ジョブが "Starting" 状態のままとなる場合があることに注意してください。
プリンタ,ネットワーク・インタフェース・カード,プリント・サーバ,ターミナル・サーバのドキュメントをチェックし,正しい TCP ポート番号を使用していることを確認してください。 TCP ポート番号については, 表 3-2 にも記述されています。
11.1.3 raw TCP/IP キューの接続の切断
raw TCP/IP 接続を使用している場合,長いプリント・ジョブについては CONTERMINATED エラーが発生する可能性があります。単一のファイルから構成されるジョブあるいはプリンタのネイティブ PostScript 互換機能のみを使用している場合 (たとえば,ネイティブ PCL を使用しない場合) は,このエラーはジョブの最後で発生する傾向があり, (キューに対してトレーラを指定している場合) トレーラ・ページは出力されず, (プリント・ジョブのアカウンティング機能を有効としている場合) アカウンティング情報は消失します。これ以外のジョブについてはジョブの中間で発生する可能性があり,トレーラ・ページと同様に以降のドキュメントは出力されず, (プリント・ジョブのアカウンティング機能を有効としている場合) アカウンティング情報は消失します。 DCPS は中断されたジョブを再度キューに登録して "Holding" 状態とし,ユーザによる問題解決後に再度そのジョブを出力できるようにします。
HP JetDirect カードを含むいくつかのネットワーク・デバイスでは,指定された時間内にホスト・システムから入力を受け取らない場合には, TCP/IP 接続が切断されます。これは,ホスト・ソフトウェアによるデバイスの専有を防ぐための機能です。ただし DCPS は,プリンタが PostScript から別のネイティブ・プリンタ言語に切り替える場合,あるいはトレーラ・ページの出力およびアカウンティング情報の収集を行う場合,その前に出力したドキュメントをプリンタが出力したことという通知を受け取るまで待ちます。この場合はたとえプリンタがビジー状態であっても,指定されたタイムアウト時間が経過するまで, NIC は DCPS からのそれ以上の入力を受け取ることができません。
NIC の TCP/IP アイドル・タイムアウト時間の変更が可能である場合は,タイムアウトを無効とすること,あるいはタイムアウト時間を長くすることによってこの問題を回避することができます。 NIC のドキュメントをチェックして,これが可能であるかどうか,また可能であればその方法を確認してください。続いて,必要な出力が得られないため,キューに再登録されたジョブを解除し,キューに再登録されているその他のジョブを削除してください。
重要なのはジョブのサイズではなく,その処理にかかる時間であることに注意してください。たとえば,非常に小さな PostScript プログラムであっても,出力に非常に長い時間がかかる場合があります。このため,どの程度のタイムアウト時間が適当であるのかを予想することは一般的に困難です。
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